ホンダCBR250R復活へ
ホンダがCBR250Rを復活させる。
現在、バイクの国内年間販売台数は最盛期の1/9程度にまで減っているといわれている。その最盛期にもっとも元気だったのが250CCクラスで、車検のないこのクラスのバイクは当時のレプリカブームもあって2ストマシンを中心にとにかく売れた。一方で、同クラスの4ストは400CCクラスの弟分的存在としてラインナップされていた。ホンダのCBR、ヤマハのFZR、スズキのGSX、カワサキのGPZというのがその代表(もちろん、この他にもホンダVTなどのように400CCクラスのない専用モデルもたくさんあった)。
ホンダCBRはそうしたラインナップの中で中心的存在にあった車種といえる。そのCBRの冠を配して、ホンダはタイでニューCBRを生産することを決めたようだ。現地タイでは今年2010年11月から販売を開始。日本では逆輸入の形で2011年春から販売を開始する。
現在、国内の250CCクラスはほぼスクーターに席巻されている形で、ギヤ付きのタイプだとカワサキninja250RとホンダVTR250くらい。ninjaは低価格もあってそれなりに売れているようだ。VTRはノンカウルのネイキッドでninjaとは若干ジャンルが異なる印象。CBRはこのninjaの競合車種として真っ向から勝負を挑む形となる。当然ながら価格競争力も備えている。ninjaの価格は53万円ほどだが、CBRはそれよりも安い四十万円台での販売となるようだ。
ただしこのCBR、名前こそCBRとついているが、当時のレプリカCBRとは別物。
フルカウルではあるが、レプリカというよりはスーパースポーツ寄りのスタイリング。クラス初のコンバインドABS(前後輪連動のブレーキシステム+ABS)装備モデルを設定するなど
、意欲的なモデルではあるが、エンジンは単気筒。このあたりがninjaの2気筒との間で大きな選択要素となってきそうだ。もっとも近年のユーザーはそれほどパワーに固執しないだろうから、価格面と装備でCBRに軍配が上がりそうな気はする。
いずれにしてもホンダの国内二輪のマザー工場である熊本製作所はすでに稼働率4割程度で、赤字に陥っているという。今後はPCXが売れ行き好調のタイ工場への技術移管が加速することになりそうだ。
ちなみにninjaの生産もタイで行われている。日本からタイへ生産拠点を移して、世界戦略車を軸とする新たな戦いが始まろうとしている。
| 固定リンク | 0
この記事へのコメントは終了しました。
コメント