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2018年1月29日 (月)

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第四章「天命篇」鑑賞

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第四章「天命篇」を観てきた。
2199公開時は常に満席だったが、2202になってからは公開直後から空席が目立つ。
中身の落差があまりに大きく、その表れなのだろう。

第四章になって、劣化はさらに進んでいる印象を受けた。
2199ではオリジナルのダメなところをなるべく現実に近づけようとする努力がなされていたが、2202では章が進むにつれてそれが軽視に向かっているように思える。

例えば空間騎兵隊の装備。
今回登場する大量の装備を艦内に置くスペースがどこにあるか? 2199では艦載機の保管スペースを作るために最大限の努力が払われていた。
例えば山本の活躍シーン。
パイロットである山本が空間騎兵隊の装備で出ることに説得力がない。ブースター操縦者の人選にしても同様。
例えば土方への艦長就任の打診が非公式な形で森雪から伝わること。
他にもまだまだある。台詞にも疑問を感じるものが多いし、テレサのデザインも松本零士が描いたオリジナルからは大きく逸脱している。

これまでは鑑賞後に劇場限定のBlu-rayを購入してきたが、ついにやめた。
第三章も結局購入したものの、一度も見ないままになっている。

福井晴敏の脚本はアイディアに凝りすぎ。
アイディアを成立させるために理屈っぽくなり、膨大な説明台詞に追われている。
波動砲を撃つ理由付けも理屈の説明だけでは感動の欠片もない。

1作目とは違い、ヤマト2は元々が駄作なだけに、多くの手直しが必要になるのは仕方がない。ただ、逸脱を厭わずオリジナルに走りすぎるとヤマト本来の魅力の根幹を見失う。

テレザートに到達して、今回で折り返し点を過ぎたところだろうが、白色彗星がオリジナル以上に強大強力。そのあたりのバランスもあまりよくない。第五章がとどめにならないことを祈るばかり。

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